塩崎 正幸先生
順天堂大学医学部附属練馬病院 循環器内科医
浅子 英先生
順天堂大学医学部附属練馬病院 救急・集中治療科医師
Dr Pisit Hutayanon
Cardiologist, Assoc Prof, Thammasat University Hospital, Thailand
Dr Winchana Srivilaithon
ER Physician, Assoc Prof, Thammasat University Hospital, Thailand
 

アジア人患者における0h/1hアルゴリズムのベネフィット

KEY TAKEAWAYS

  • アジア人患者では、高感度トロポニン(hs-Tn)の0h/1hアルゴリズムが、救急外来の滞在時間短縮に役立ちます。
  • 誤診、必要のない入院、追加検査の削減により合併症を減らして評価できます。
  • 治療の全体的なコストを削減し、患者の生活の質を向上させます。

浅子 英先生

循環器内科医の受診には時間がかかるため、患者は必然的に病院に長く滞在することになります。これは患者にとって心理的な負担がかかるだけでなく、身体にもストレスがかかります。0h/1hアルゴリズムの利用により、病院の滞在時間が短くなり、患者は非循環器内科医から循環器内科医と同等の評価を受けることが可能になります。

塩崎 正幸先生

非循環器内科医や新人医師による誤診を大幅に減らしただけでなく、患者にとって不要な長時間の滞在や入院、さらには夜勤時の緊急カテーテル検査も減りました。1つの検査で患者の評価が可能となり、合併症も減っています。

Dr Pisit Hutayanon

患者の診断が早いほど、患者が直接得られるベネフィットも大きくなります。合併症があり、死亡リスクの高い疾患が疑われる患者を診断できれば、迅速に適切な治療を行えます。さらに、心電図の連続モニタリングが可能なCCUなどの経過観察病棟へも迅速に移せるようになります。患者や家族の気持ちを考えると、このような重大な健康問題の診断を待つのは、たとえ30分でも非常に長く感じるものです。約1時間以内の迅速診断が可能になれば、患者や家族の心配は和らぎ、診断や次の対応に関する不安が軽減します。

Dr Winchana Srivilaithon 

これにより、患者は病院での待ち時間が短縮し、必要のない病棟への入院や追加検査をしなくてすむようになります。長い目でみると、治療の全体的なコストを削減し、提供するサービスに対する患者の満足度を高める可能性があります。

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